こんにちわ、レイミッカです。 私は歌ってみたのMIX(いわゆるミックス師)や歌もののパラデータのMIXも普段から行います。 歌ってみた界隈でも一般的になりつつありますが、MIXとは音源同士の音量バランスをととのえて、場合によってはエフェクトで聴きやすくする作業です。ボーカルのピッチ・リズム修正はMIXというよりはボーカルエディットと言います。
・MIX:音源同士の音量バランスを整える作業
・ボーカルエディット:ピッチ・リズム修正する作業
今回はそのボーカルエディットのポイントについてお話ししたいと思います。 ボーカルエディットに使用するソフトはいくつかありますが、私はCelemony社のMelodyneを使用していますので、Melodyneを用いて説明します。
この記事が役に立つ人
- Melodyneの基本操作は知ってる人
- MIX師になりたい方
- 歌い手さん
- エディットに挑戦したい初心者の方
ピッチ修正ソフトとグレード
ピッチ修正ソフトはいくつかあります。
- Melodyne
- Auto-Tune
- Waves Tune
- DAW付属のソフト
この辺りが代表的なソフトです。
DAW付属のソフトとは、Logic proをでいえばFlex Pitchです。
これでも全然ピッチ修正はできます。しかし、確かに有償のソフトウェアの方ができることは多いです。
またMelodyneにはエディションが数種類あり、使える機能と値段が違います。結論から言えばボーカルエディットに最低限必要な機能はassistant以上で揃います。essentialの方はサクッとassistantにしましょう。
グレードの低い順
- essential
- assistant
- editor
- studio
詳しくは公式が出している詳細をご覧ください。
ちなみにボーカルエディットをする上では、assistantからeditorにしても機能はほとんど役に立ちません。アップグレードするならハモリを生成する人や多くのボーカル素材を一気扱えるstudioにしましょう。
ピッチ修正
どれくらい修正するものか、ここは好みによります。
修正しすぎるとケロケロボイスのような音に変化してしまい、違和感が出てしまいます。
私の個人的な結論は「音程はケロらない程度にバチバチに合わせる」です。
プロからアマチュアまで様々な音源を聴いていますが、ケロっていたり、音程が一瞬でも外れると一気に聴く気が。。。
ニュアンスはもちろん残しますが、意図的でない限りは合わせた方が全体的にクオリティは高いと感じます。
最初に覚えるべきピッチ修正コツ
- ノートではなく波線で読み取る
歌というものは常にピッチが揺れているものです。
本人がどんなに意識しても揺れてしまいます。
メロダインはピッチをオレンジ色のノート化してくれるので分かりやすいですが、完全に鵜呑みにすると危険です。実際のピッチはノートと一緒に見える波線の方です。
- モジュレーション機能を使う
波線を見てどのような揺れ方をしているのかを見て、必要な揺れ方なのかを判断する必要があります。モジュレーション機能を使えば不要な揺れを抑えられます。綺麗なビブラートなんかは残しておくべきなので、そこは耳で判断します。
- カットして動かす
波線が激しすぎてモジュレーションだけではどうにもならないような場合はカットしてノートを動かす方法もあります。波線に注目してどのように変化したか、目でも耳でも確認します。
基本的には上記の方法を全て試したり、組み合わせたりして耳で判断します。
何をやってもケロってしまう場合は、自分の技術やソフトの機能不足なのではなく、その音源の限界だと判断して良いと思いますよ。
リズム修正
リズム修正はもちろん行うのですが、大体リズムが失敗するパターンとしては早口かボーカリストがその歌のリズムを正しく理解できていなかった事が多いです。そして早口は言葉数が多くリズムが転んでいる場合、修正は難しいです。
元も子もない話になってしまいますが、リズムはREC時に完璧に合わせるべきと考えています。
宅録あるあるで、よくRECに時間がかかる事が悩みの方がいらっしゃるんですが、それはRECする前までの練習不足が原因です。
RECする時には一発で納得できるクオリティのテイクを叩き出して、そこからニュアンスや空気感なんかで選んでいくものです。
つまりREC中に練習してしまっている状態なので、RECに時間がかかっているように感じるんです。
REC中に練習してしまっている状態は、メンタル的にもキツイので「練習」と「REC」は分けて考えることをオススメします。
最初に覚えるべきリズム修正コツ
- 全体・セクション・文章など大きく見る
「この1言だけズレている」ということはあまり多くありませんし、問題に感じない事が多いです。問題と感じる場合は所々にリズムのズレがあります。
私はグルーブという言葉は抽象的すぎて嫌いなのですが、リズムやグルーブは全体的な流れでみるものです。なるべく多くのノートを選択して全体で動かしたり、全体で聴くことをお勧めします。
- オーディオデータを見て調整する
グリッドにどんなに合わせてもリズムがハマった感じがしない時がありませんか?
生音系に多い話なんですが、instがグリット線通りとは限らない場合があります。キックやシンバルの音に合わせてリズムを合わせる必要があるので、Melodyneの画面だけではなくinstの波形に合わせてノートを動かしてみてください。
- オーディオデータを直接カットする
これ結構盲点なんですが、1番のコツはこれです。
ピッチを完璧に合わせたら一度オーディオデータとして書き出してしまい、オーディオデータの波形を見ながら直接カットしてinstやグリッドと合わせていきます。こっちの方が直感的にできるし、問題のある部分が分かりやすいですし、音質の変化もありません。
ピッチ修正と同様に上記の方法を全て試したり、組み合わせたりして耳で判断します。うまくいかない場合は、これも自分の技術やソフトの機能不足なのではなくその音源の限界だと判断して大丈夫です。
最後に
今回はボーカルエディットのコツを中心にお伝えしました。
好き嫌い分かれる作業で、私はとてもやりたくない作業なんですが、、楽しい方もいらっしゃるようです。
ボーカリスト、歌い手さんは自分の歌がどうなっているか分かるので、やってみると面白いですよ。